アヌシー国際アニメーション映画祭は色々な楽しいことがあるイベントです。アイスクリームを食べたり、湖で泳いだり、卒業映画を観ることができます。でも一番楽しみにしていることが竹内孝次氏に会い、テレコムの伝承をもう少し教えていただくことです。

今回は、我らが昨年も参加し、今月も参加する東京アニメアワードフェスティバルについても話を聞きました。

今月8日と11日の間ぜひTAAFを覗いてみてください!

前回の宮崎駿監督の元プロデューサーへのインタビューはこちらです。

聞き手: ジョワイエ・ルド

日本語編集: アントワーヌ・ジョバール

このインタビューは、全文を無料でご覧いただけます。なお、このような記事を今後も出版できるように、ご支援をお願い申し上げます。

Q : まず、東京アニメアワードフェスティバルの歴史について少し聞いたいと思います。最初に、ビッグサイトで行われていたアニメフェアから離れるという経緯をお聞きしたいです。

竹内 : アニメフェアは2004年か2005年ごろから始まったものです。私たちが関わっていないですが、その後、アニメフェアにはトラブルはなかったのですが、漫画に関する問題が起こりました。具体的には、人に見せても良いかどうか、または見せてはいけないか、有害な漫画があるかどうかなど、そうした議論が行われました。この議論がきっかけとなって、アニメフェアのあり方を見直す必要があるのではないかという話が出ました。その結果、2014年頃から、アニメフェアとは別にアニメフェア的なものを二つに分けて考えようという流れになって、東京アニメアワードフェスティバルが2014年に正式にスタートしました。東京アニメアワードフェスティバルは映画祭の形式をとっており、基本的には様々なアニメーション作品の上映を通じて、クリエイターたちを支援することを目的としています。

Q : 石原慎太郎さんと、事件のようなものが起こったそうですが。

竹内 : (笑)そうですね。それについては僕が説明することはできません。

外から見たときに、石原慎太郎の事件を知っていますね。それは、表現の自由に関するもので、石原慎太郎は、過度な性描写や近親相姦のような作品が一般の目に触れることは避けるべきだと主張しましたが、その作品を禁止するのではなく、その作品の展示場所を制限するべきだと述べました。作品自体を禁止するわけではありませんでした。僕はね、世の中の取り方が間違ってると思います。それに対して、表現の自由を制限しているとしていくつかの団体が抗議しました。その中には動画協会も含まれていました。私個人の意見を言えば、動画協会が少し過剰反応していると思います。なぜなら、その性表現や禁止に関連する雑誌を通常の本屋の棚に並べることができないようにして、特別な棚に並べるよう石原慎太郎が言いましただけだからです。つまり、作品そのものを作らないように言っているわけではないのです。

Q :そうですね。コンビニでも揃っていました、エロ本は。

竹内 : そうですね。そしてもう一つは、動画協会は、アニメーションは複数の人が制作し、一般の人々が楽しめるようにするために作られるものであり、通常、私たちが作っているものが表現の自由に触れることはありません。そのため、なぜ彼らが雑誌社と共に表現の自由を制限しているのか、その抗議をしなければならないのか、全く理解できませんでした。

Q : 今は同じ時期に、二つのイベントがありますね。それがアニメジャパンと東京アニメアワードフェスティバルです。まず、アニメジャパンについてですが、まるでマーケットのようですね。ブースには商品しかなく、文化的な要素が少ないと思いますが。

竹内 : おっしゃる通りですね。ですから、アニメジャパンは、商品を売るために人を集めるために声優を集めるという方針です。しかし、直接的にアニメーションの制作者にとってプラスになるとは思いません。

Q : そうですね。しかし、現代のアニメーターや監督は昔よりも話すことを好まないかもしれませんね。

竹内 : そうですね。

昔は、「アニメージュ」や「アニメディア」など、角川の雑誌もありました。特に「アニメージュ」は、アニメーションの監督や作画監督など、現場の人々の声を紹介することに力を入れていました。しかし、その後、声優の人気が上がるにつれて、雑誌の売り上げも声優の記事を載せることで増加し、アニメーションの監督などは取り上げられなくなりました。その結果、意見を述べる場が減少してしまったのです。また、そういった話を聞きたいと思うアニメファンも減少し、今では表面的に華やかな人物の話を聞きたいという人が増えてしまいました。これはしょうがないことですね。

ただ、その対応として、私たちが映画祭をもっと開催しなければならないのは、今述べたように、アニメーションを制作する人々の思いなどをできるだけ多くの人に聞いてもらう場を作ることです。それは私たちの映画祭が行うべきことだと思います。

Q : 現在の雑誌では、「アニメスタイル」や「ニュータイプ」の井上さんのインタビューコーナーなどが唯一の例ですね。

竹内 : 井上俊之ですね。そうですね。

Q : 今、東京アニメアワードフェスティバルについて話しましょう。他のイベントとは異なり、そこでは本当にアニメーターや制作者が多く集まり、トークショーも行われています。ただ、イベントとしてはあまりフェスティバルとは言えないほどと感じますね。フェスティバルとは、パーティーのようなものですが、そこには今年は集まる場所があまりありませんでした。失礼ですが、広島フェスティバルのような雰囲気を作ることが今後どうなるか、どうするつもりですか?

竹内 : なるほど、確かに新型コロナウイルスの影響が続いていますね。2020年からその影響で実際の開催ができなくなり、その後もオンラインでのイベントを中心に行ってきました。ですが、今年はようやく実際の開催が可能になったということですね。初めての年なので、もう少し待ってみましょう。

Q : わかりました。コロナの前はもっと参加した人が多かったですか。

竹内 : 一般の人と海外の人、そして日本のクリエイターが交流できる場を作っていたということですね。そのような取り組みがますます拡大していくことを願っています。

東京都からの多額の助成金を受けていることや、動画協会が真面目な団体として主催者であることから、みんなでお酒を持って飲んでガヤガヤ話すということは、メインでは私たちが主導できないということですね。そのため、やはり脇でいろんな人が集まって、そういったことを自発的に行ってもらう形になるつもりです。

Q : でも池袋では難しいですね。

竹内 : そうですか。難しいですか。

Q : まあ池袋では建物に小さい場所があって、大きなバーとか、安いとこが、どこですればいいんですか?

竹内 : まだわからないですね。確かに、都市の規模や雰囲気によって、フェスティバルの開催や場所の選定は異なるでしょうね。広島のような地方都市では、地域のコミュニティが活発で、街全体がフェスティバルの雰囲気に包まれることがありますね。一方、東京は都市の規模が大きく、その分、適切な場所の選定が難しいですね。八王子などの郊外エリアも考慮されるかもしれませんね。

さまざまな要素を検討した結果、池袋が選ばれた理由は、上映スクリーンの数が多く、交通の便が良いことですね。池袋は横浜から所沢まで、東京の東西を結ぶ要所として機能しています。ですから、みんなが集える場所として池袋を選んだのですね。酒を楽しむことも嫌いではないし、物事を忘れることもありませんが、楽しい時間を過ごせる場所を皆で設定できるといいですね。

Q : 今少し時間がありますから、宮崎監督のお話をしませんか。

竹内 : (笑)宮さんの話をしても、昔の話しかできませんよ。

Q : 昔の話ももちろんだけどいま新作のことはどう思いますか。何も発表しないことは面白いでしょ。

竹内 : いや、それは鈴木さんが立てた方針なので、宮崎さんがどう思おうと関係ないと思います。恐らく、何も言わなくても、それだけでお客様が来るでしょう。

Q : そうですけどカンヌとかアヌシ断ったんですね。それはどうしてだと思いますか。

竹内 : それについては、私に聞かれても分かりません。

Q : 僕の考えでは、宮崎監督は観客を驚かせる映画を作りたいと思っていると思います。竹内さんはどうお考えですか?

竹内 : そうですね、宮崎さんはそういったことを考えていないのですね。僕の認識では、お客様をどのように動員するかという点は、鈴木さんの考えに基づいていると思います。カンヌでの展示は必要ないという意見ですね。

Q : カンヌに頼まれたんだけど断ったそうです。

竹内 : 宮崎さんはおそらく断るでしょうね。なぜなら、基本的な方針として、彼は日本の観客を優先して作品を制作しているという意味で、特に今回のような日本の若者のために作られた作品は、まず日本の若者に見せたいと考えていると思います。ただし、私自身が宮崎さんとそのような話をしたことがないので、確信は持てませんが。

Q : 前回のインタビューでの話題に関して、多くの人が興味を持っていたのは、なぜ宮崎監督が『赤毛のアン』から離れたのか、という点ですね。

竹内 : なぜ逃げたのかについては、これは私の感想であり、本当のことは宮崎さんに聞かないともちろんわからないんです。宮崎さんはその前が『未来少年コナン』を制作し、そして自分の作品を制作するという欲求を満たす方法を見つけました。だから、自分の中での『赤毛のアン』とは異なるものだと感じたとき、高畑さんの『赤毛のアン』とは別のものだという自分の青写真を見つけました。宮崎さんは「いやいや、これは私には合わないから別のことをやりたい」と考え、ちょうどその時に大塚さんが『ルパン』という作品に関して悩んでいたため、宮崎さんが関わることにしました。

高畑勲さんが『赤毛のアン』の原作に取り組んだことは素晴らしいことであり、彼は原作を読み込み、『赤毛のアン』というイメージを作りましたが、それは表面的には元気で活発な子供として読めますが、実際には違います。宮崎さんが最初に作ったデザインっていうのは、『長靴下のピッピ』とか、『パンダコパンダ』の主人公の女の子みたいな要するに明るく活発な『赤毛のアン』というふうなのが、宮崎さん捉え方だったですよ。宮崎さんだから、あの原作をどんどん変えていってしまう人ですね。だから当時宮崎さんはやっぱり活発な女の子のものを作りたかったんです。高畑さんの読み解いた『赤毛のアン』とは相いれないということにもなってしまったんですよ。それはしょうがないですよね。なぜなら宮崎さんは自分が作品を制作するという欲求を満たす方法を見つけてしまったからです。

Q : 『ニモ』も同じですか。

竹内 : 『ニモ』は違いますね。

Q :『ニモ』はどうしてやめましたか。

竹内 : 『ニモ』の制作では、宮崎さんや高畑さんなどは基本的には藤岡さんの方針に従って進めようとしましたが、そのときのゲイリー・カーツ氏や他の関係者のスタンスが明確でなかったため、進行が難航しました。そのため、宮崎さんや高畑さんが作品から離れたのは、彼らが悪いというわけではありません。ゲーリー・カーツや藤岡豊のせいだとも思っていないです。ただ、この不安定さがプロジェクトを頓挫させたのですね。

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